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【憧れのエルメスをプレゼント】彼女が最高の笑顔になるアイテムを見つけよう

世界中に名をはせているハイブランドは数多くありますが、その中でもトップクラスに君臨するのがエルメスです。

「一生に一度はあの憧れのエルメスを自分のものにしたい」。

そう願う女性は実に多くいます。

エルメスには大切な彼女へのプレゼントにふさわしい名品がたくさんそろっていますが、ずば抜けて高価なイメージが強く、簡単には手が出せないブランドとして世間一般から認識されています。

彼女にエルメスをプレゼントしたいけど、
「とにかく高そう」
「何を選べば良いのかわからない」
「そもそも敷居が高くてお店に入るのもためらってしまう」

そう二の足を踏んでいる人もいることでしょう。

ここでは、エルメスとはどのようなブランドなのかをお伝えするとともに、比較的手が届きやすく、彼女へのプレゼントにピッタリの商品をご紹介します。

目次

1.エルメスとは

エルメスとはファッションの本場、フランスのパリを発祥とする歴史と伝統あるラグジュアリーブランドです。

バッグをはじめとする革製品を中心に、服や宝石、時計、アクセサリーなどのファッションアイテムから香水、リネン、ステーショナリーなど幅広く展開し、男女問わず世界中のセレブから愛されています。

飽きの来ないシンプルなデザインと上質な素材が最大の魅力で、歴史と伝統を積み重ねながら今なおトップブランドとして人気を博しています。

 

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1.1.エルメスの歴史

エルメスの歴史は古く、180年以上その伝統が受け継がれています。これまでに6代の社長がエルメスを牽引し、時代を超えて高い人気を維持し続けています。

その間にはいくつもの逸話が生まれました。エルメスを理解するにあたり、まずはその歴史からひもといていきましょう。

1.1.1.始まりは馬具工房から

エルメスは、1837年に初代ティエリ・エルメスが高級馬具の工房として事業を開始しました。当時の場所はパリのマドレーヌ地区、バス・デュ・ランパール通りでした。

1867年の第2回パリ万博では、馬具部門で銀賞を受賞します(ちなみにこの時の銅賞はルイ・ヴィトンでした)。
そして1878年の第3回パリ万博で金賞を受賞します。製造技術としても高い評価を受けて、名実ともに世界のトップブランドとなりました。

1.1.2.本店を現在のフォーブルサントレノに移転

2代目のエミール・シャルル・エルメスが、1880年に店舗を現在の本店所在地フォーブル・サントノーレ24番地に移転します。
同時に業者への卸販売だけでなく、顧客への直接販売を開始したことが、エルメスブランドが広く知れ渡るきっかけとなりました。

1882年には、馬の鞍を収納するための「オータクロア」を発表します。このオータクロアがエルメスで最初に製造されたバッグです。
のちに発表されるエルメスの代表的バッグ「ケリー」や「バーキン」は、この「オータクロア」が原型となっています。

エルメス本店

 

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1.1.3.ファッション業界へ進出したのは3代目エミール・モーリス・エルメス

1900年、ロシア皇帝ニコライ2世へ馬具とかばんの売り込みに成功したのを機に、世界的な馬具商として発展を遂げます。
一方、アメリカでの自動車の普及から、3代目エミール・モーリス・エルメスは、これからは自動車の時代が到来し馬具の需要が減ることを予想します。
彼は馬具以外にバッグや財布、小物などの革製品の製造販売など事業の多角化に乗り出し、現在のエルメスの礎を築きました。

1920年には、エルメスが初めてバッグにファスナーを使用します。
これまでになかったファスナー付きのバッグはたちまち人気商品となり、これをきっかけにシャネルがスカートにファスナーを用いるようになったことは有名な話です。

現在のように服飾でファスナーが当たり前のように使われるようになったのも、元をたどればエルメスが大きな影響を与えていたのです。

 

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1.1.4.不動の地位を確立した4代目と5代目

4代目ローベル・デュマ・エルメスの時代には、スカーフと香水を新規展開し売り上げを大きく伸ばします。
特にスカーフの「カレ」は、これまでプリント工程の主流であった木版技法からシルクスクリーン技法を取り入れた画期的な作品でした。

繊細で色彩鮮やかな美しい発色のプリントと1枚1枚にストーリー性を持たせ、エルメスの世界観が凝縮されたスカーフ「カレ」は瞬く間に評判を呼び、バッグ同様エルメスを代表する商品となりました。

 

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5代目ジャン・ルイ・デュマ・エルメスは、どこか古めかしさが残るブランドイメージを、時代にマッチしたものへと転換を図るべく力を注ぎました。

その一例が、新商品であるテーブルウェアの投入です。これまでにない軽やかな図柄の食器や手頃な価格帯が親しみやすさを呼び、新しい顧客の開拓にも成功しました。

こうしてエルメスは、伝統と高級感を維持しながらも時代を超えた別格のブランドとして、不動の地位を確立したのです。

1.2.エルメス職人の誇り

エルメスの魅力は素材の上質さだけでなく、職人の卓越した技術にあります。
エルメスはモノづくりを極めた熟練の職人たちに敬意を払い、最も大切な存在として尊重してきました。

こだわりと誇りを持って1つ1つの作品に誠実に向き合い、文字通り心を込めて製作する昔ながらのスタイルが、今のエルメスブランドを築き上げていると言っても過言ではありません。

1.2.1.メイド・イン・フランスへのこだわり

エルメスは創業以来、デザインの開発から生産、販売までを自社で一貫管理しています。

大量生産が横行する現代において、コストを抑えるために生産の拠点を他国に移したり分業化を進めたりするブランドも少なくありません。
しかしエルメスはフランスの職人文化にプライドを持ち、創業以来メイド・イン・フランスにこだわり続けています。

1.2.2.ひとりの職人が1つの作品の全工程を手がける

エルメスの作品作りで最も特徴的なのが、1人の職人が1つの作品の工程を最初から最後まで担当するということです。

当然のことながら、どれだけ熟練の職人であっても1人で1作品を完成させるには相当な手間と労力を必要とします。

しかし、1人の職人が1つの作品と真摯(しんし)に向き合うことで作品に命が吹き込まれ、深い愛情とともにこだわりの逸品が生まれるのです。

エルメスは、オーダーしてから納品までに数年かかることも珍しくありません。待ち遠しい気持ちにもなりますが、このような背景に思いを巡らせると、作品を手にするまでの時間さえも愛おしく感じられることでしょう。

1.2.3.エルメス伝統の技法

エルメス職人たちの間で受け継がれてきた伝統の技法に「クウジュ・セリエ(サドルステッチ)」があります。これは馬具の製造に使われていたテクニックです。

強度を増すためにあらかじめ蜜ろうがつけられた麻糸を使用し、穴を開けた革に2本の針を使って縛るように縫っていきます。
こうすることで、2枚重ね合わせた革がずれることもなく、仮に糸が1本切れてしまっても簡単にほつれることもありません。

手作業での縫製という手間に加えて寸分も狂わない高度な技術が求められるのです。
エルメスの商品は確かに高価ですが、それに見合った価値があることも理解できます。

1.2.4.行き届いたアフターケア

エルメスのバッグは職人が1つの作品の全工程を担い、刻印などによってどこのアトリエで製作されたものか一目で分かるようになっています。
そのため修理が必要となった際には、基本的に作り手の元に品物が戻り修理が行われます。

バッグ以外の商品の修繕においてもスタッフの応対はとても丁寧で、モノを大切にする姿勢は充実したアフターケアからもうかがい知ることができます。

エルメス職人のモノ作りに対する真摯な姿勢はお客さまからも高い評価を得て、エルメスブランドの信用信頼につながっていることは言うまでもありません。

1.3.ロゴの由来

馬具工房から始まったエルメスのロゴには馬と馬車と従者(=主人のお供をする人)が描かれていて、それぞれ

「馬=ブランド」
「馬車=ブランドアイテム」
「従者=職人」

を指しています。

(※筆者撮影)

そしてこのロゴには、馬に乗る主人が描かれていません。
なぜならエルメスは「主役はいつもお客さまである」と考えているからです。

「私たちは最高品質の馬車をお届けしますが、それを操る主役はお客さま自身です」……エルメスのロゴには、モノ作りに対する情熱とエルメスの精神性がまさに表現されているのです。

1.4.エルメスオレンジとは

エルメスと聞くと、多くの人があのオレンジ色を思い浮かべます。
今や「エルメスオレンジ」はブランドを象徴するカラーとして定着し、空箱だけでも売買されるほどの人気ですが、当初はベージュ色の包装紙でした。

転機は第二次世界大戦にあります。当時はフランスでも物資が不足し、それまで使っていたベージュ色の紙が調達困難となりました。そこで残っていたオレンジ色の包装紙を使用したのが、今のエルメスオレンジの始まりです。

エルメスオレンジにこげ茶のロゴマークは時代を超えて世界中から愛されるシンボルとなりました。
街中でエルメスのショッピングバッグを見かけると、行き交う人の羨望(せんぼう)の眼差しを集めてしまうほどです。
包装紙のカラーというだけでなく、実際のバッグの色をエルメスオレンジでオーダーするファンも多くいます。

 

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1.5.日本におけるエルメス史

エルメスは、今や日本でも他ブランドとは一線を画す別格扱いのブランドです。
ただし、日本での人気はルイ・ヴィトンなどの他のラグジュアリーブランドよりもやや遅れてのスタートでした。

1.5.1.日本初の直営店は丸の内

1964年、西武百貨店が日本初の代理店となり、日本での販売がスタートしました。しかし注目度は低く、おしゃれに関心の強い女性だけがエルメスの素晴らしさを知っているような状態でした。

1978年、東京の丸の内に直営店がオープンしたことをきっかけに人気に火がつき、ハイブランドとして広く知られる存在となりました。

1.5.2.日本初のフラッグシップは銀座店

2001年には、日本初のフラッグシップ店(旗艦店)がオープンしました。建築を手がけたのはイタリアの巨匠レンゾ・ピアノです。
彼は関西国際空港ターミナルビルやフランスのポンピドゥ-・センターなど、数々の名だたる建物の建築に携わった、世界で有数の建築家です。

450mm角のガラスブロック約1万3,000枚に囲まれた11階建てのこの銀座店は「メゾン・エルメス(エルメスの家)」と呼ばれています。
ブティックの他にギャラリーや映画鑑賞スペース、製品の修理工房、エルメスジャポンの本社が入り、まさにエルメスを総合的に演出する空間となっています。

 

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1.5.2.1.直営店とフラッグシップ店との違い

「直営店とフラッグシップ店(旗艦店)ってどう違うの?」そう疑問に思う人もいることでしょう。
それもそのはず、実はこの2つの言葉に明確な線引きは「ない」のです。ただ、一般的にそれぞれ次のように区分けされています。

  • 直営店
    ブランド企業が直接運営している店舗。店舗スタッフは基本的に自社の従業員が担う。
  • フラッグシップ店(旗艦店)
    直営店の1つだが、店舗の規模が他の直営店よりも大きく品ぞろえも最大限充実させているのが特徴。そのブランドを象徴的する店舗として大都市の一等地で展開し、大きな売り上げを誇る。

1.5.3.期間限定のエルメス祇園店に日本中からファンが殺到

2016年11月3日から2017年7月31日までの9カ月間、期間限定で京都にエルメス祇園店がオープンしました。
伝統を大切にしながらも新しい価値を創造・提案するエルメスの精神性が京都の町屋のたたずまいにマッチし、この地ならではの世界観が広がりました。

京都らしいみやびな外観と和の技法を駆使した内装に、エルメスらしいエスプリの効いたアイテムが融合したこの特別なブティックは、日本中の人々の注目を集め、エルメスファンのみならず常に多くのお客さまでにぎわっていました。

2.エルメスの定番モデル

エルメスには数多くの商品がありますが、人気のアイテムはどれも発売されて以降長く愛されています。

彼女へのプレゼント選びの前提としてエルメスを深く知るためにも、まずは世界のセレブから認められた定番モデルを押さえておきましょう。

2.1.バッグ

エルメスのバッグはデザインごとに名前が付けられていて、どれも名品ばかりです。
バッグはエルメスを語る上で、切っても切り離せないアイテムといって良いでしょう。それぞれ名前の由来とともにチェックしておきましょう。

2.1.1.ケリー



ケリーはエルメスを代表するバッグとして有名です。発表当初は「サック・ア・クロア」という名前でした。

モナコ公国の王妃となったハリウッド女優グレース・ケリーが、妊娠中にパパラッチに写真を撮られるのを避けるためお腹をかばったバッグが、この「サック・ア・クロア」だったのです。

このことがきっかけで、バッグの名称が「ケリー」へと変更になった話は有名で、今なお伝説的なバッグとして多くの女性を魅了しています。

2.1.2.バーキン



バーキンは、5代目社長ジャン・ルイ・デュマ・エルメスがイギリスの歌手であり女優でもあるジェーン・バーキンのためにつくったことが始まりです。

ジェーンと機内で偶然隣り合わせになったデュマ・エルメスは、彼女の荷物が多くバッグに収まりきれていなかった様子を見て、彼女のためのバッグを考案して贈りました。
ジェーンはそのバッグをとても気に入って、頻繁に使っているうちに世間の目に留まり、瞬く間に人気を獲得しました。

今ではケリーと並びエルメスの代表的なバッグとして、入手困難な状況が続いています。

2.1.3.ボリード


ボリードはケリーやバーキンよりも歴史が深く、1923年に発表されました。

発表当初は「ブガッティ」と名付けられました。

ボリードは、エルメスが初めてバッグにファスナーを使ったことでも有名です。その使い勝手の良さが話題を呼び、その後財布や小物などさまざまな商品にファスナーが使われるようになりました。
機能性と美しいフォルムが、時代を超えて今なお多くの人に愛用されています。

2.1.4.オータクロア


オータクロアは、エルメスが初めて発表したバッグです。それまでは馬具製品のみを製造していましたが、時代の流れを読み馬具以外の新たな商品開発に乗り出して生まれたのがオータクロアでした。

オータクロアはもともと馬鞍を入れるための物でしたが、馬具製造のノウハウが生かされた縫製はエルメスならではの技術であり、現在のエルメスバッグ作りの原型ともなっています。

2.1.5.エブリン



エブリンは、当初馬の手入れをするためのブラシやスポンジなどの道具を収納するために作られました。
「H」の文字がパンチングで開けられている本来の理由は、道具類を傷めないための通気性を確保するためです。

肩からかけるショルダーバッグは使い勝手が良く、カジュアルなシーンにも使えるため、幅広い層に人気です。

2.1.6.コンスタンス


バッグ正面の中央に位置する「H」の金具が有名なコンスタンスは、1969年に発表されました。

アメリカの第35代大統領であるジョン・F・ケネディ大統領のファーストレディー、ジャクリーン・ケネディが愛用していたバッグとしても有名です。

かっちりとしたフォルムと華やかな金具は、特にフォーマルシーンで圧倒的な存在感を放ちます。

2.1.7.ガーデンパーティー


ガーデンパーティーはその名の通り、ガーデニング用のバッグとして作られました。

物がたくさん入って使い勝手が良いため、仕事用にもカジュアルにも使えます。
マザーズバッグとしても人気で、発表当初はおしゃれな妊婦さんが出産前に準備しておきたいマストアイテムとして引っ張りだこでした。

2.1.8.ピコタン


ピコタンは四角形のトートバッグで、馬や牛の大量の餌を入れるための袋が由来となっています。見た目よりも容量が大きく、たくさん荷物が入ることも魅力の1つです。
コロンとしたフォルムと他のエルメスバッグよりも価格が控えめな点が魅力で、幅広い層の女性に支持されています。

2.1.9.プリュム


プリュムはシンプルな四角形のバッグです。無駄をそぎ落とした優美なデザインには他ブランドでは真似できない品格が備わり、特にハイクラスの顧客から支持を集めています。

一見、どのお店にもありそうなバッグに映りますが、職人の技術があらゆるところに落とし込まれていて、シンプルさゆえに求められる高度な技術と高級感は、持つ人の自尊心をくすぐります。

2.1.10.フールトゥ


フールトゥは、エルメスのカジュアルラインとして1998年に登場しました。
手頃な価格とシンプルなデザイン、容量の大きさが魅力で、男性女性問わず広い層から愛されています。

革製品が主流のエルメス製品の中で布素材のバッグは珍しく、肩肘張らずカジュアルに使える点が魅力で、発表当初から人気を集め、一時期は街中フールトゥのバッグを持つ人であふれていました。

2.1.11.エールライン


エールラインは、フールトゥに続き2000年に発売されました。
フールトゥと同様にシンプルなデザインでありながら、確かな縫製と高い耐久性・エルメスにしては手頃な価格で評判を呼びました。
カジュアルバッグとして男性ファンも多かったのですが、今は生産中止となっています。

2.1.11.1.フールトゥとエールラインの違い

フールトゥとエールラインは一見同じように見えますが、それぞれには明確な違いがあります。

素材の点では、フールトゥが布素材であるのに対してエールラインはナイロンキャンバスが使われています。そのため、エールラインの方が雨の日やアウトドアシーンでも気兼ねなく使うことができます。

また、開け口も違います。
フールトゥには中央に大きめのスナップボタンが1つだけ付いているのに対して、エールラインはファスナー開閉となっているためセキュリティ面で安心感があります。

デザイン面では、ファンドル部分の模様がフールトゥは太めのストライプであるのに対して、エールラインは細かな「H」がたくさん入っています。

2.2.財布

エルメスの財布は小物製品の中でも特に人気のアイテムです。高品質な素材と製法技術の高さはバッグと同様で、長く愛用することができることからエルメスデビューに財布を選ぶ人も多いです。

2.2.1.べアン


べアンは財布の中でも特に人気で、バッグでいうとケリーやバーキンに匹敵する、エルメスの代表的存在です。

留め具に付いている「H」形の金具が大きな特徴で、一見シンプルでありながらも見る人が見たらすぐにエルメスと分かります。

べアンはマチがほとんどなく、カードや紙幣を入れ過ぎるとすぐに「太った財布」となってしまうことが悩ましい点でした。
後にマチを広くした「べアンスフレ」が登場し、使い勝手重視の人はべアンスフレを選ぶ傾向にあります。

2.2.2.ドゴン


ドゴンは、べアンと負けず劣らずの人気ぶりです。一般的な長財布よりも幅が広く、手帳のようにも見えるデザインが特徴です。

丸形の留め具には、よく見るとエルメスの刻印が押されていますが、一目でエルメスとわかるようなマークは見当たらず、そのさりげなさがオシャレ上級者の心をくすぐるゆえんでもあります。

中には取り外しのできるコインケースが付いていて、別個に使用することもできます。

2.2.3.シルクイン


シルクインは、ファスナーが付いた財布「アザップ」の中の人気シリーズとして有名です。

その名の通り財布の内側にはシルクプリントが施され、財布の口を開けるたびに鮮やかな柄が目に飛び込んできます。

余計な装飾をそぎ落とした限りなくシンプルな外観とのギャップが魅力で、エルメスのこなれた遊び心が持つ人の満足度を高めてくれます。

中のシルクプリントのデザインはたくさんあるため、お気に入りの1つを探すのも楽しい時間です。

2.2.4.ケリーウォレット


ケリーウォレットは、ケリーバッグを財布にした商品です。
ケリーバッグの大きな特徴である留め具(クロア)をそのまま取り入れ、まるでバッグのような重厚感が漂います。

カチッとしたフォルムと華やかなデザインはフォーマルシーンにも最適で、ファッションの一部として財布以上の役割を果たしてくれます。

2.3.時計

エルメスの時計は優美なデザインが多く、時計としての機能ばかりでなくファッションやジュエリーの一部としても楽しむことができます。

シンプルなものから華やかなデザインまでラインナップも豊富で、バッグやその他のエルメス小物と組み合わせて、自分ならではのおしゃれを究めるのにうってつけのアイテムです。

2.3.1.Hウォッチ


Hウォッチは数あるエルメスの時計の中でも代表的存在です。
正方形の文字盤を取り囲むように「H」のモチーフがあしらわれ、シンプルなデザインでありながら機能性とデザイン性を兼ねそろえています。

2.3.2.ケープコッド


1991年に誕生したケープコッドは文字盤の四角を落とし、丸みを帯びたフォルムが特徴です。1998年に二重巻きのストラップを発表し、瞬く間に話題となりました。

全体的に柔らかい印象を持ち、エレガントで洗練されたデザインは、時計としての機能だけでなく女性の手元を引き立ててくれるファッションアイテムとしても重宝します。

2.3.3.アルソー


アルソーは、エルメスの時計の中でも丸い文字盤と流線型の数字のデザインがどこかクラシカルなイメージで、特に女性に人気です。

一見エルメスと分からないシンプルさで、仕事場でも嫌味なく身に着けることができます。

エルメスが最初に発表した時計としても有名で、乗馬で使う鐙(あぶみ=馬に乗るときに足を乗せる部分)をモチーフにしているところからも職人のこだわりが感じられます。

2.3.4.クリッパー


クリッパーは1981年に誕生しました。日本のバブル時期とちょうど重なったこともあり、国内であっという間に人気に火がつきました。

ブレスレット部分は基本的にステンレス製で、「H」形のパーツが一周したデザインが大きな特徴です。

革ベルトと比べて雨や汗を気にすることなく使える点も実用的で、今なお衰え知らずの人気ぶりです。

2.3.5.スリム ドゥ エルメス


スリム・ドゥ・エルメスは、シャープなデザインと薄いフォルムで軽やかな印象の時計です。
文字盤もスタイリッシュで、女性はもとより男性からも大きな支持を得ています。

2.3.6.ケリー


ケリーは、ケリーバッグのアイコン的存在である金具「カデナ」をそのまま使った時計です。

手を動かすたびにゆらゆらと揺れるデザインは、ジュエリーに匹敵する存在感で、ファッション性重視の女性たちに愛用されています。

2.3.7.珍しいコラボ時計「Apple Watch Hermes」

アップルウォッチとは、2015年にアップル社が腕時計型のウエアラブルコンピューターとして発売した、いわゆるスマートウォッチです。

時計としての機能だけでなく、電話やメール、検索機能などスマートフォンとほぼ同じことができ、時代の先端を走るアイテムとして世界的に注目を集めています。

伝統と格式そのものであるエルメスと最先端テクノロジーとのコラボで生まれたアップルウォッチエルメス(Apple Watch Hermesはまさにファッション性と機能性を両立させた唯一無二の存在であり、発表当時は世間をあっと驚かせました。

エルメスの時計としては比較的低価格帯であることから、これまでエルメスに興味のなかった新しい客層が初エルメスを手に入れるきっかけにもなっています。

 

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2.4.スカーフ類

エルメスのスカーフには、サイズの違いによって「カレ」と「ツイリー」の2種類があります。

おしゃれや流行に敏感な女性はスカーフをファッションの要として取り入れ、カレとツイリーを上手に使い分けています。

2.4.1.カレ

カレ90 乗馬の装具一式 Panoplie Equestre

エルメスの「カレ」は1937年に発表されました。「カレ」とはフランス語で「正方形」という意味でサイズは90センチ四方のものが大半を占めています。

配色から染料の調合・染色に至るまで、ベテランの職人がいくつもの工程を経て丁寧に仕上げます。

エルメスのカレには1つ1つの作品にストーリーがあり、それぞれに名前も付いています。まるで絵画のような美しい図柄は、発表から80年以上たった今でも見る人を引きつけてやみません。

これまでに数え切れないほどのデザインが生み出されているため、お気に入りの1枚を探す時間も楽しみの1つとなるでしょう。

2.4.2.ツイリー

ツイリースカーフ ボルデュック チェック

エルメスのツイリーは2003年に登場しました。正方形のカレとは異なり、細長い形が特徴です。
サイズは基本的に86センチ×5センチで、バッグのファンドル部分に巻き付けて自分らしさを演出したり、ヘアアクセサリーに使ったり手首に巻いたりして楽しむ人も増えています。

ツイリーはカレよりもサイズが小さい分、値段も低めで使い勝手が良いため、エルメスを購入する最初の機会としても人気です。

2.5.テーブルウェア

モザイク タルトプラッター プラチナ 035022P 32cm タルト皿 プレート

エルメスのラインナップは革製品が主流ですが、食を彩るテーブルウェアも負けず劣らず人気です。
エルメスのテーブルウェアは、革製品のアイテムと比べて鮮やかな色彩でスタイリッシュなデザインが多く、エルメス独自の世界観が表現されています。
オブジェのように飾ってインテリアとしても楽しめることから、ファッション好きの女性とは違った層からも支持され、結果、エルメス愛好家の裾野を広げることに成功しています。

2.6.エルメス ベビー

エルメス ブランケット ベビーブランケット アヴァロン ローズリラ

エルメス ベビーにはファーストシューズやタオル、スタイ、ポーチなどのベビーグッズが豊富にそろっています。
上質な素材は赤ちゃんに優しいばかりでなく、ビンクやブルー、グレーなどの淡い色合いとさりげなく描かれた「H」マークは赤ちゃんのお世話に大変な思いをしているママの心を癒やしてくれます。

エルメスとしては比較的手頃な値段とあって、出産祝いにも大人気のアイテムです。

3.彼女がエルメスに憧れる理由

「エルメスが一流ブランドであることはよく知っているけど、正直彼女がどうしてそんなにエルメスに憧れるのか分からない……」そんな疑問を持つ人がいてもおかしくはありません。

デザイン的にはよく似た商品が、他社製品ならずっと安い値段で買え、見る人によっては違いが分からないこともあるでしょう。

しかし、エルメスには多くの女性を夢中にさせる魅力にあふれています。ここでは彼女がエルメスに夢中になる理由を挙げていきます。

3.1.圧倒的な存在感

エルメスには、他ブランドにはない圧倒的な存在感があります。職人の情熱が込められた作品には、1つ1つ丁寧に仕上げられたからこそ醸し出される重厚さが感じられます。
ファッションを邪魔しないデザインでありながら、いつの間にか主役の座についてしまう……それがエルメスの魅力です。

アイテムを身に着けるだけで他がかすんでしまうほどの存在感は、ラグジュアリーブランド「エルメス」だからこそなせる技と言えます。

3.2.最上級の品質

エルメスの魅力は職人の卓越した技術ばかりでなく、こだわり抜いた素材の品質にもあります。
特に革製品では妥協することなくとことん良い素材を選び、常に最高品質を追求する姿勢は今も昔も変わりありません。

顧客もそれを知っているからこそ信頼を置き、エルメスの製品なら間違いないという安心感と自信を手に入れるのです。

 

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3.2.1.一生モノとして使える

エルメスのシンプルなデザインは、時代のはやりすたりに左右されることはありません。
しかも、職人たちの高度な技術に裏打ちされた完璧な縫製や妥協なき手作業の積み重ねにより、どの製品も型崩れの心配がなく長く愛用することができます。

文字通り一生モノとして使い続けるばかりでなく、母から娘へと世代を超えて引き継がれるケースも珍しくありません。

3.3.他ブランドにはない品格

無駄な装飾をそぎ落とし、上質な素材と洗練されたデザインのみで持つ人をクラスアップさせるのがエルメスの真骨頂です。

エルメスの製品には派手な要素は見当たらず、主張の強いロゴも商品にはなく、あくまで控えめなたたずまいです。

しかしながら、見る人が見たら一目でそれと分かる質の良さと高潔さは他ブランドでは表現できないものであり、簡単には真似できない品格をもたらしています。

3.4.お金があっても買えないというステータス

「エルメスだってお金さえあれば誰でも買える」。そう思っている人も多いですが、エルメスの製品はお金があっても購入できるとは限りません。
特にバッグのケリーやバーキンはいわゆるお得意さまや、バッグを持つにふさわしいとお店の人が認めた人にしか売ってくれないケースもあります。

また、たとえ前回オーダーできたとしても、時期によってオーダーを受け付けていない場合もあり、次も買えるとは限らない点も希少性を高めています。

「買いたくてもなかなか買えない」、それがエルメスなのです。

裏を返せば、エルメスを持っているということはそれだけで特別感があり、1つのステータスにもなります。
ファッションに関心の強い女性がエルメスバッグに羨望のまなざしを向けるのも無理はありません。

3.5.投資目的

エルメスのバッグは、いつでも誰でも買えるわけではないことからプレミアが付き、購入当初よりも高い値段で売れるケースがあります。
そのため、人気の高いケリーやバーキンを投資目的で保持している人もいます。
ただし、エルメスバッグの買取価格は常に変動していて、為替相場に左右される側面もあります。

エルメスバッグで儲けようと安易に考えると高値でつかまされ、結局損をする可能性もあるので注意しましょう。

3.6.エルメスが苦手な人もいる

多くの女性に愛されているエルメスですが、中にはエルメスに苦手意識を持っている人もいます。
「彼女へエルメスをプレゼントすれば間違いない」……自分だけの判断でそう思い込んで贈ってしまうと、後悔する結果が待っているかもしれません。

次のような人はエルメスが苦手だったり関心がなかったりする場合があります。
彼女が当てはまらないか、あらかじめチェックしておきましょう。

〈こんな彼女にはエルメスが響かない可能性あり!〉

  • 分かりやすいロゴが入っている物が好き
  • フリルやリボンなどの大振りな装飾がついたアイテムが好き
  • アウトドア派でナチュラル志向
  • ブランド物に興味がない
  • ファッションに興味がない
  • 自己評価が低く「エルメスなんて私には似合わない」と思われる節がある

4.現実的に手の届きやすい「おすすめプレゼント」

「エルメスはどれも値段が高くてプレゼントできない」、そう思って彼女へのプレゼント対象から外している人もいますが、実は現実的な値段で比較的手の届きやすいアイテムもそろっています。

もちろん品質の高さは申し分のないものばかりです。彼女のタイプや好みのファッションをチェックした上で、最適な逸品を見つけましょう。

4.1.キーホルダー

エルメスのキーホルダーは鮮やかな色の組み合わせや、動物・フルーツなどをモチーフにした遊び心のあるデザインが人気です。

バッグや服装はシンプルで飽きの来ない色合いが好きでも、「キーホルダーなら冒険しようかな」と思う人は意外と多いものです。
キーホルダーは「自分では買わないけど、もらったら嬉しい」物の1つ。普段彼女が選ばないテイストをあえてセレクトするのも一案です。

カルメン キーホルダー キーリング

プティアッシュ petit h 雪の結晶 キーホルダー チャーム ブラウン

ダイスモチーフ キーリング サイコロ コバルト タデラクト

4.2.スカーフ

スカーフは、エルメスが好きな女性なら何枚あっても嬉しいアイテムです。顔周りを華やかにするファッションアイテムとしてだけでなく、バッグや小物を飾ったりインテリアとして楽しんだりする場合もあります。
エルメスのスカーフにはデザインの1つ1つに名前が付いていて、柄もさまざまです。彼女の雰囲気に合った1枚を探してみましょう。

カレ90 馬銜・シュミーズ・デタイユ Mors a Jouets Chemise Detail

カレ90 シテ・カヴァリエール La Cite Cavaliere

ツイリースカーフ ジョージワシントンの馬車 デタイユ シルク

ツイリースカーフ ボルデュック チェック

ツイリースカーフ ジャングルラブ レインボー

4.3.小物入れ

ボリード ポーチ 20cm テラコッタ オレンジ

ネオバン ポーチ グレー

Hマークやエルメスのロゴが入った小物入れは、それだけで絵になる存在です。
エルメスの重厚なイメージは薄く、気負わずに普段使いできる点も魅力です。

4.4.アクセサリー

いつかはエルメスを手に入れたい……そう願う女性にとって、アクセサリーはファーストエルメスにふさわしいアイテムです。

特にブレスレットは種類も豊富で、いくつか買い足して重ね着けを楽しむ人もいます。

手元のアクセントとしてさりげなくエルメスのブレスレットを着けたら、振る舞いまでもが自然とエレガントになります。

エルメス ネックレス アクセサリー レディース HERMES H146201FP 1C ブルー

フィデリオ ピグメント TPM ペンダント 052906FL オレンジフルート ジョーヌサルフール

ピアス レディース HERMES H616201FO 55 ブラウン ピンクゴールド

レザーブレスレット ケリー ドゥブルトゥール ヴォー・スウィフト/ヴォー・ツェルマット エトゥープ×パラディウム金具 H064642CK18T1

クリッククラックGM Hブレスレット バイカラー ローズフロリダ / ローズペタル ピンクゴールド金具 コーラルピンク バングル

4.5.テーブルウェア

エルメスのテーブルウェアは、色彩あふれる華やかなデザインから色味を抑えたシックなデザインまで多岐にわたっています。
種類も豊富でエルメスのプレートやワイングラス、カトラリーで食卓を飾れば、料理もより一層おいしいものとなるでしょう。

彼女と2人でくつろぐシーンを想像しながらペアのマグカップをプレゼントすると、より一層絆も深まります。

モザイク ヴァンキャトル 026043P 15cm プチカレ スクエアプレート No.3

モザイク ヴァンキャトル プラチナ 035016P2 ティーカップ&ソーサー ペア 160ml

Hデコ 037031P マグカップ シングル 300ml


4.6.ステーショナリー

エルメスのノートやノートカバー、手帳などのステーショナリーは、鮮やかなデザインのペーパーから、バッグ同様上質な革製品までそろっています。

仕事や学校でも日常使いができ、エルメスならではの上品でデザイン性の高いステーショナリーが横にあるだけで、いつもなら気乗りしないデスクワークや勉強も一気にはかどることでしょう。

ユリスMM ノートカバー・手帳カバー

Carnet de soie シルクツイル ブラジル プリント ノート グラファイト グレー系

ドキュメントポーチGM A4サイズ

4.7.香水

エルメスの香水は、爽やかで控えめな香りを好む洗練された大人の女性にふさわしいアイテムです。

特に「庭園シリーズ」といわれている「ナイルの庭」や「屋根の上の庭」などは男性にも使いやすいユニセックスなタイプで、幅広い層から人気を集めています。
おそろいで使って楽しむのも粋ですね。

ナイルの庭 EDT SP 50mL

ツイリー ドゥ エルメス オードパルファム EDP SP 50mL


4.8.タオル

エルメスのタオルはハンカチからタオルまで、素材もサイズもさまざまです。Hマークが配置されたデザインやエルメスらしい図柄が施された品など、種類も多く品質も申し分ありません。

エルメスタオルで特におすすめなのは、名入れができる点です。
彼女の名前やイニシャルを入れてプレゼントしたら、文字通りオンリーワンのエルメスがプレゼントできます。

ただし、名入れサービスの可否はお店や商品によって異なります。
また作業に数日かかるケースがあるため、事前にチェックしておくことが大切です。

Avalon ハンドタオル PINK

タオルハンカチ Labyrinthe ラビリンス

コットン 100% ハンカチ Suite et Poursuite 追いかけっこ H162034G 76

4.9.せっけん

エルメスのせっけんは、何と言ってもそのパッケージデザインが大きな魅力です。

エルメスならではの品よく華やかなデザイン紙に包まれたせっけんは、パウダールームに飾っておくだけでもその空間を格上げしてくれます。

中には、香水と同じシリーズのせっけんもあるため、香水と合わせてプレゼントしたり、別のタイミングでシリーズ物として贈ったりしても喜ばれます。

パルファムソープ[ 洗顔石鹸 ]

”オー ドゥ シトロン ノワール” ブルー

4.10.奮発するなら財布やキーケース

「せっかくだから少し奮発しよう!」、そう心に決めているなら、財布やキーケースから探しましょう。

財布やキーケースは、彼女にとっておしゃれの要となる重要なアイテムです。

両者とも日常のあらゆるシーンで人目に触れる頻度が高く、その人のセンスや好みが一目で分かる代物です。
それがエルメスなら、彼女も文句なしに嬉しいはず。
彼からのプレゼントが憧れのエルメスの財布やキーケースなら、彼女の笑顔も最高に輝くでしょう。

長財布 アザップロング シルクイン

ベアン ボックスカーフ 6連キーケース □L刻印 イエロー系


5.お手入れ(メンテナンス)方法

憧れのエルメスを手に入れたなら、いつまでもきれいな状態で使いたいものです。
ここでは、エルメスの革製品についてのお手入れ(メンテナンス)方法を確認しておきましょう。

5.1.自分でお手入れする

まずは、自宅で日常的にするお手入れ方法をご紹介します。

通常の使用後は、バッグの場合は中身を抜いて乾いた柔らかい布で優しく汚れを拭き取ります。
大切なのは、使用するたびに小まめに拭くことです。

それだけでも、知らず知らずについた汚れやチリ・ホコリ・手の油分などが取り除かれて、美しい状態を保つことができます。

長期保管していて久しぶりに箱から取り出す場合は、天気の良い日を選んで形を整えた状態で風通しの良い場所に置き、しばらく空気に触れさせてあげましょう。

直射日光に当てたり湿気の多い場所に置いたりすると、劣化やカビの発生につながります。保管場所はその点を忘れずに選びましょう。

5.1.1.保管時の注意点

年間を通して乾燥している欧米地域とは異なり、日本は高温多湿の気候です。革製品の保管方法を誤るとカビや変色を招く恐れがあります。

一度カビたり変色してしまったら、程度によっては修復不可能となるケースも!

エルメスを大事にしまっておいたのに、箱のふたを開けてみたら無残な姿に変わっていた……そんなショックを受けることのないよう、保管する際は以下の点に注意しましょう。

  • 付属の布製保存袋や通気性の良い不織布に入れる
  • バッグのふたや金具の部分には布などを当てておく
  • カデナ(=南京錠)などは外して保存袋に入れておく
  • 収納場所の湿気を取り除くためにバッグの近くに除湿剤を置いておく
  • 型くずれ防止のために、バッグの中に柔らかい布や紙などを丸めて軽く詰めておく
  • 時々は袋から品物を取り出し、風通しの良い場所で1日置いておく

5.1.2.やってはいけないお手入れ法

良かれと思ってやっていたお手入れが実は逆効果だった……これは意外と多いケースです。
次のようなお手入れは控えたほうが無難でしょう。

  • 汚れ防止のためにビニール袋に入れる
    →カビ発生の元となります
  • 当てずっぽうに革専用のクリームを使ってお手入れする
    →風合いが変わってしまう恐があります
  • 極端に乾燥した状態の中で保管を続ける
    →革のひび割れや変色を招いてしまいます

5.2.エルメス直営店へメンテナンスに出す

「革製品の角のスレが気になる」
「全体的な汚れやくすみが気になる」

そう悩んでいる場合は、エルメスの直営店へメンテナンスに出すのが一番です。
本物のエルメス製品であれば、どこで購入した物でも直営店で対応してくれます。

地方に住んでいて直営店まで持参することが難しい場合は、配送でお願いする事も可能です。遠慮せずに電話で相談してみましょう。

ただし、1度でもエルメス直営店以外の場所へ修理に出した物は受け付けてくれないため注意が必要です。

ちなみに直営店に問い合わせたところ、ケリーバッグの角のスレと全体的なお磨きを頼んだ場合の価格は2万8,000円(税別)、所要期間は約5週間とのことでした。(※2019年11月現在)

この値段を高いと感じるか安いと感じるかは人によりますが、大切なエルメスが見違えるほど美しくなって戻ってくるのです。
他のお買い物を1つ我慢してでも、メンテナンスに出す価値はあるといえるでしょう。

6.エルメスをプレゼントするなら知っておきたい豆知識

エルメスの製品にはエルメスならではの用語が多く使われていて、知らないと何を指しているのか分からないことがあります。

エルメスを彼女にプレゼントするなら、基本的な言葉を押さえて彼女とのエルメス談義でも困らないようにしておきましょう。

6.1.内縫いと外縫い

ケリーやボリードの縫製には「内縫い」と「外縫い」の2種類があります。

内縫いとは製品の内側からステッチが見えないように縫い込んだタイプで、革本来の美しさが前面に表現されています。
全体的なフォルムは柔らかく、外縫いよりカジュアルな印象です。

外縫いは重ね合わせた革を外側から縫ってあり、1針1針職人が手作業で施した美しいステッチが表に出ます。
カチッとしたフォルムはフォーマルな印象となります。

(※筆者撮影)

6.2.刻印

エルメスのバッグや財布などの革製品には刻印が打たれ、その商品の製造年や製作されたアトリエ、職人が判別できるようになっています。

職人の手で1つ1つ打刻されているため、製品によっては薄いものがあったり、革の種類によって見つけにくいケースもあったりします。

製造刻印はアルファベット一文字で表しています。年によって四角や丸で囲まれている場合もあります。

職人やアトリエを表す刻印は、アルファベット1文字のこともあればアルファベット2文字のこともあり、さらにアルファベットと数字を組み合わせたパターンもあります。

製造刻印と職人・アトリエを示す刻印の順番や刻印の場所はアイテムによって異なるため素人には判別が難しく、ましてや正規品か否かの判断は刻印だけでできるものではありません。

そのほか、牛革・山羊革などの素材が分かるように刻印がされている製品もあります。ただし、これも職人によって打刻する位置にばらつきがあり、明確には決まっていないようです。


(※筆者撮影)

6.3.クロア

ケリーやバーキンなどのバッグの口を閉じるベルト部分を指します。まさにエルメスを代表するパーツです。
ブレスレットやチョーカーなど、クロアのみをモチーフにしたアクセサリーも作られています。


(※筆者撮影)

6.4.カデナ

バッグに付属した南京錠のことです。防犯目的で使用できますが、ほとんどの人は飾りとして楽しんでいます。

毎年テーマを決めて発表される限定カデナは、それだけを集めるコレクターもいるほど人気です。

カデナをモチーフにした商品はたくさんあり、ブレスレットや時計、手袋などカデナをチャームにした小物は常にエルメスファンの注目の的です。


(※筆者撮影)

6.5.クローシュ

クローシュは、カデナの鍵(2本)が付いた革ひもとカバーのことです。クロアやカデナ同様、エルメスの代名詞とも言えるパーツの1つです。
エルメス愛好家の多くは、クローシュをバッグのファンドル部分に取り付けて装飾として楽しんでいます。クローシュだけのものがチャームアクセサリーとして販売もされています。


(※筆者撮影)

6.6.年間テーマ

エルメスでは創立150周年となった1987年以降、毎年のテーマが決められるようになりました。
テーマに合わせたアイテムやデザインの発表は毎年エルメスファンが楽しみにしているもので、長年の顧客をいつまでも飽きさせない工夫が垣間見えます。

テーマは第1回の「花火」から始まり、2019年には「夢を追いかけて」が発表されています。

7.ケリータイプ、バーキンタイプの類似品はもう買えない

かつてはさまざまなお店で、ケリーやバーキンによく似た形のバッグが売られていました。
エルメスの刻印はないものの「ケリータイプ」「バーキンタイプ」というフレーズで手頃な価格から人気を集めた商品もありましたが、現在では店頭で見かけることはありません。
なぜなら、ケリーやバーキンのバッグの形とエルメスを代表するH型の金具は2011年に立体商標登録されたからです。

7.1.立体商標とは

立体商標は、1996年(平成8年)の商標法改正により登録が認められるようになりました。
企業ロゴなどの記号商標やシンボルマークなどの図形商標と同様で、立体商標は「誰もがその企業の商品だと識別できる形体である」と特許庁から認可されたら登録できます。

身近なところでは、ヤクルトの容器やコカ・コーラの瓶、きのこの山などが挙げられます。

エルメスが立体商標登録をしているのは現時点ではケリーとバーキン、H型金具にとどまっていますが、今後ボリードやピコタン、エブリンなどエルメスの人気アイテムが立体商標登録されたら、それに似たタイプの商品も姿を消すことでしょう。

輸入代理店や非直営店での購入は難しくなりますが、エルメス直営店では今後も手に入ります。
ただ、前述のように最低でも100万円以上という価格や、お金があっても誰でも買えるわけではないことに変わりはありません。

7.2.エルメス公認とささやかれていた「ヘンリーハイクラス」も今は全く別の商品を展開

ヘンリーハイクラスのバッグ(henry HIGH CLASS)は、元エルメスの職人がエルメスに引けを取らない最高レベルの革を使って、1つ1つ手作りで製作しています。
その確かな品質から、ちまたではエルメス公認ともささやかれていました。

ヘンリーハイクラスはかつてハワイやグアム、日本にも店舗を構え、エルメスの約10分の1の値段でケリーやバーキンと見分けがつかないほどのハイクオリティーなアイテムが手に入ることから、知る人ぞ知る隠れたメーカーとして評判を呼んでいました。

当然のことながら、立体商標登録後はケリータイプ、バーキンタイプのバッグは製造中止となっています。

現在、実店舗はイタリアのミラノのみで、名前も「High-Class Leather Design & Production」と変更され、質の高いオリジナル商品を展開しています。

まとめ

彼女の満面の笑顔を見たいなら、エルメスというブランドに臆することなく自信を持ってプレゼントを選ぶことが大切です。

憧れのエルメスを大好きな彼からもらうことができたら、彼女にとって喜びは何倍にも大きくなることでしょう。

エルメスは、他ブランドの追随を許さない別格の存在として、時代を超えて愛され続けています。
自分にとって特別な存在である彼女へのとっておきの贈り物として、彼女にふさわしいエルメスをぜひ見つけてください。

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